2010年02月19日
お地蔵様
遊さんです
小学生のころです
人通りが殆どないうす暗い細い道半ばに
大きな椿の木が 何本か立っていました
少し地所が盛られて一寸うす気味わるい雰囲気でしたが
赤い赤い藪椿が ポトポトとたくさん散るのをいっぱい
拾ったものでした
夏になると男の子達は 蝉取り とんぼ取りに大きなモチの木の
ヤニを取りに行き亦急いで帰ってきます
其処は墓地らしくドッチボールくらいの石が欠けたりして
散っていました
道の反対側には小さなお堂が建ち 御縁日もありました
のし餅のように伸ばした白い飴を 「おとさん」と呼ばれていた
おじさんが小さなノミでトントン細く砕くのが 面白くて
いつも眺めていました
口に入れるとほんのり甘くすぐ溶けました
痰切り飴といいました まだ続いているのかな?
その小さなお堂を 「爪切り地蔵さん」と呼んでいたのですが
大人になって大きな間違いに気付きました
「罪切り地蔵さん」だということです
昔々隣の城下町から 罪人が運ばれそこで処刑されたそうです
その人達の供養のための小さな墓地だったのです
今は開発されてしまったでしょうか
もう何十年もその道は通らないので
やっぱり「爪切り地蔵さん」が馴染みの呼び名ですね
大きな大きな藪椿が目に浮かびます
侘び助 一輪
掌にのるほど小さな花器に挿して
コメントを書いていただく前に…
ブログランキング上の「姉妹の和」の順位を見ていかれませんか?
(上のリンク文字をクリックすると確認できます。順位は30分に1回更新されます。)